昨今、痴漢だとか冤罪だとか、デリケートな時代になった。
それは痴漢がよく起こる電車やバスだけに限った話じゃない気がする。
例えば、この間は会社のエレベーターですし詰めになったこともあったっけ。
セクハラ課長が新人OLのお尻を触ってニヤニヤしてた気がする。
変な気を起こすじゃないけど、いつ僕が加害者になるかなんて想像もできない。
なんて思っていたら、加害者どころか被害者になる事態が起こった。
すし詰めのエレベーターに乗っていた所、落雷でまさかの停電。
「あれ?朋美ちゃん?」
「遼太さん…」
僕の前に居たのは、同じ課の後輩OL朋美ちゃん。
緊急停止し真っ暗になった密室に、怖さからか小動物が怯えるように震えていた。
「すぐに良くなりますよ、大丈夫だから」
「ありがとうございます、遼太さんが一緒だと安心しますね」
暗がりでよく見えなかったけど、朋美ちゃんの笑顔は本当に癒やされる。
僕に気を許している朋美ちゃん、何気にお尻が大きいんだよな。
鼻近くにあるサラサラした髪に、シャンプーの匂い。
勃起しちゃダメだ、朋美ちゃんをオカズにするなんて!
と意識するほど、僕のちんこに血流が促進される気がしてムクムクしてしまう。
「…ダメよぉ、こんなとこで悶々しちゃあ…」
耳元で囁く聞き覚えのある声に、思わずビクついた僕が恥ずかしかった。
「何怯えてるの?」
「い、いえ…」
頼り甲斐ナンバーワンの直属の女上司、麻美さんが背後にいた。
仕事はピカイチなんだけど、とにかく悪戯・逆セクハラが本当に酷い。
僕が気が弱いせいか、きまって麻美さんの標的になってしまう。
「朋美のお尻、触りたいんでしょ?」
暗がりをいいことに、スーツの上から僕のお尻を触ってくる。
「うっ…」
「悪くはしないわよ、からかいたくなるの」
これが大人の女性の魅力なのか?
朋美ちゃんよりも、麻美さんの囁きを意識しすぎて勃起が抑えられない。
「あらあらぁ…硬くなってる…案外敏感なのぉ?」
ズボンのポケットに手を忍ばせ、僕の股間をモミモミされてしまった。
「うぅぅ…くぅ…」
「遼太さん?大丈夫?」
「へ、平気…大丈夫…」
僕の異変に気づいて、心配してくれた朋美ちゃん。
麻美さんに股間モミモミされてて…なんて言おうものなら、発言自体がセクハラになる。
冷や汗が流れるのに、体が無性に熱くなっている。
「朋美がいるから?それとも…私がモミモミするから?」
周囲は気づいていないのに、一人ハラハラさせられて気が気じゃない。
そのスリルもスパイスになって、どんどん股間は硬くなる。
ガタンッ!急にエレベーターが揺れたことで、朋美ちゃんは後ろによりかかってきた。
「ご、ごめんなさい!」
体勢を立て直すゆとりなく、朋美ちゃんが僕に密着する格好に。
「オカズ、できたわねぇ」
ポケットの中でちんぽを握り、器用に指先で手コキを始めてきた。
「ま…麻美さん、、ダメっす…」
「不可抗力よ〜手、抜けないんだも〜ん」
少し強めに摘んで、竿からカリ首をシコシコするから、ヒクヒクとちんこが躍動している。
「ふぅ、ふぅ…」
「息荒いよ?ドクドクしてるし?」
耳に吹きかかる麻美さんの吐息にゾワゾワが止まらない。
分かってた、すでにカウパーでパンツが気持ち悪くなってたのは。
だけど、朋美ちゃんと麻美さんのサンドイッチという至極の密着に意識が遠のいていた。
僕の股間にフィットした朋美ちゃんのお尻、背中から感じる麻美さんの温もり。
この時だけは流石に「このまま時が止まったら…」と本気で願った。
「はぐっ!」
残念ながら、現実はうまくいかない。
覚醒させるようにちんこをキュッと摘むから、快感が全身を走っていく。
「ま、まだかなぁ…て、停…電、、」
「まだかなぁ〜早く射精しないかなぁ〜」
迫る射精感を逃すべく呟いたのに、上塗りして煽られたらたまったもんじゃない。
我慢なんて無理、麻美さんの手コキに身を委ねるしかなかった。
「あぁ…スゴ…かたぁい、、熱いよぉ、、お・ち・ん・ぽ」
「ふぅっ…ふ、ぐぅっ!」
大声出さなくて良かったとか、そんな問題じゃない。
パンツにベットリ付いた精液の不快感を得つつ、脱力感によろけてしまった。
「大丈夫〜?遼太くん??」
声は聞こえてたけど、返事をする余力がない。
おまけに、少しずつ立ち込めていく精液特有の匂いに、周囲がざわつき始めた。
チーンッ。
地獄からの生還、ようやくエレベーターのドアは開いた。
だけど、ズボンに染み出すほど、麻美さんの手コキで射精してしまっていた。
あんな密着で性欲を刺激する言葉を囁かれて、雑念なんて捨てられる訳がない。
とりあえず、朋美ちゃんにはバレなくて良かった。
だが、上司という立場を利用した、麻美さんの逆セクハラという名の言葉責めに耐えられるか心配で仕方がない。