私の名前は多江、今年36歳になる、いい年のオバサンです。
精霊流しの爆竹の音に追い立てられるようにして、私は不倫相手のヒロシに肩を抱かれながらラブホテルに入りました。
私の地元で古くから伝わるこの行事は、お盆の前、身近な故人の魂が極楽浄土へ行けるよう、爆竹を鳴らし、精霊船を海に沈めて弔います。
ヒロシと不倫を始めて、かれこれ6年が過ぎようとしています。
彼との不倫に走ってしまった一因に、私の特殊性癖がありました。
ラブホテルに着くと、ヒロシは、蒸し暑い真夏の夜を一緒に歩いて露天巡りをし、汗だくになった私の浴衣の身体を抱きしめました。
彼は唾液を口に溜めると、ディープキスをして口移しにそれを私の口腔に流しこみました。
二人の舌がお互いの口腔内を這い、私は汗とタバコの臭いが沁みついたヒロシのTシャツの身体を抱きしめて体臭を嗅いでいるうちに、オマンコが濡れ始め、彼の指がそこの割れ目を愛撫すると、いやらしい音がしました。
「クチュクチュ…」
「はああ…ん」
吐息を漏らした私の口の中に、彼がすくったおつゆが粘つく指が入ってきます。
彼の指を舐め、「メス」の臭いが嗅覚を刺激すると、私は淫らにフレアスカートを捲り上げ、ベッドに手を付いてパンティを下ろし、6年前と比べると、いくぶん脂肪が厚くなった大きなお尻を丸出しにして、自らの指で白いお肉をかきわけて、肛門を丸出しにしました。
剥き出しの菊門に、ヒロシの温かい舌先が当たると、私の身体は「ビクリ」と反応し、彼は私の柔らかいお尻の肉に顔をうずめて執拗にそこを攻めました。
私は幼いころから、ウンチをする時にお尻の穴を自分で刺激すると、そこから会陰を伝って頭に抜けるような切ない快感が得られることを覚え、いつまでもおトイレから出てこない私の行動を、母から訝しがられることがありました。
中学、高校、大学、OL時代、そして夫と結婚するまで、私の「アナニー」は続きました。
ボールペン、マジックは私が成長するにつれてローターやバイブや、今では太いアナルプラグですら、簡単に飲み込むようになっていました。
でも…ウンチが出てくる、汚くて恥ずかしい場所を攻められて悦ぶ恥ずかしい性癖を、私、どうしても夫に打ち明けることができなかったのです。
ヒロシの指が、私のアナルにズブリと埋まりました。
「んっ!…んんっ!…ぅんっ!」
彼の指が肛門の中でグルリと回り、腸壁を刺激すると、排便をする時の快感に似た、むず痒いような感覚が延々と続き、私は、触られてもいないオマンコに、蜜がたまっていくのがわかりました。
「ああ…ああん…気持ちイイ…」
ヒロシの指が抜けると、続けて私の尻穴には極太のアナルプラグが侵入してきました。
「はぁ…く….ぁあ!」
アナルプラグは根元まで埋まり、お尻の穴の入り口の壁にオチンポのカリのような形状になった突起が引っかかるのを感じると、私はこれを抜く時の、耐え難い痛さと快感を想像して、一層、オマンコをいやらしく濡らしました。
続けて私はガーターベルトとストッキングだけの裸に剥かれ、首輪をされてリードを引かれ、アナルプラグが埋まるお尻を四つん這いに突き上げて床を這いました。
右に、左に、くねりながら揺れる私のお尻に、ヒロシが振る乗馬鞭が何度も弾け、鋭い痛みが、特に、右利きの彼が振り下ろす鞭の先端が当たる臀丘の右側に走り、蚯蚓腫れが何本も浮かび上がりました。
残酷な鞭の先は時折、アナルプラグの根元をコンコンと叩いて押し込み、異物が突き刺さる肛門や、すっかり腫れあがった尻肉に振動が伝わると、私は泣き、悲鳴を上げました。
「ああ、痛い!ごめんなさい!許してえ…許してよお…」
涙がポロポロとこぼれましたが、それが痛みや恐怖、羞恥や屈辱のストレスに苛まれて流れるものではなく、むしろ私の心の中の、わだかまりのようなものが剥がれて体外に出ていくカタルシスなのだと思いました。
ヒロシの最後の調教道具は、ラブホの頑丈な木製テーブルの天板に備え付けた極太のディルドでした。
彼が私の肛門からプラグを抜きにかかると、例のオチンポのカリに模した部分が出口に引っかかって、私は痛みでまた悲鳴を上げてしまいました。
そんなだらしない私の朱腫れした右のお尻にヒロシの平手がバチン!と鳴り、ずいぶんと長い時間をかけてゆっくりとプラグが抜かれました。
その間、私は自分の指で無意識にクリを愛撫し、乳房を揉み、絶頂に近づきました。
プラグが抜けた後の私のお尻の穴は、ぽっかりと口を開け、腸から出てきた正体不明の汁が、太ももの後ろを伝って膝のあたりに垂れました。
情事が終ってベッドに身を預ける私にヒロシが言いました。
「多江、ご主人と別れて、僕と結婚するっていう話、どうなったの?」
一足先に妻との離婚を決行した彼に申し訳なく思いましたが、私は、泣きそうな作り笑顔で返事を保留して、その夜は家路に着きました。
帰宅した私は、仏壇の前に正座をし、お線香に火を灯して心の中でつぶやきました。
「ねえあなた…もうそろそろいいのかしら?私、まだ、あなたのことを愛しているんです」
3年前、事故で急逝した、黒い縁取りがある夫の写真の笑顔が、何か言ったような気がしましたが、通り過ぎる鐘楼船の、鐘と爆竹の音にかき消されて、私にはよく聴き取れませんでした。