「智広…ホントゴメン…」
いくら詫びても許されないのは分かってる、だけどその時は抱かれたかった。
「佳奈美、誕生日おめでとう!!」
あの時は彼氏の智広、智広の親友で雄大、雄大の彼女、私の四人で誕パしてた。
皆気心知れてた間柄だった上に、雄大が彼女できたからってことで、そのお祝いも兼ねてたんだ。
「また一つ年取ったよ…」
「あのな!まだ大学生だろ」
端から見たら、和気藹々と和む誕パに見えてただろうなぁ。
というのも、智広とは少し関係が冷めてきてたタイミングながら、別れを切り出しにくかった。
大好きだし、頼りになる…だけど、何か…スリルが欲しかった。
ドキドキするような、後ろめたさというか。
「あれ?何で肉ないの?買ってなかった?」
「あ、あぁ…ごめん…」
「ふぅ、俺、買ってくるわ」
智広の態度や言動も、私の中では拒否感を覚えてた。
「一緒に行ってきたら?」
雄大が察して、智広のお供に彼女を託す。
「…上手くいってないんだ?」
「…ごめんね、変なとこ見せて…」
微妙な空気を前々から察してたけど、切り出す勇気がなかった智広。
「辛かったら言いな、いつでも聞くからさ」
智広と違い、雄大には寛大さと抱擁感がある。
たまにあるんだよね、彼氏が雄大だったら…て。
他人の彼氏が素敵に見えるんだろうね、無いものねだりなのに。
「ジュース、取ってくるね」
席を立とうとした時、グッと腕を掴まれて雄大に抱き寄せられた。
「え?ゆ、雄大!?」
「ごめん…我慢できなくて…」
彼女いるんだよ?私じゃないでしょ?
喉まで出かかった声を出せずに…顔を上げたら、
「んちゅっ…ちゅぅん、、」
唇を重ねられ、舌を絡ませてきた。
顔を横に振ってもキスは止まず、絡んだ舌の感覚に体が蕩けそうになる。
「気になってたんだ…佳奈美のこと…」
首筋に舌を這わせながら、服の上から胸を揉まれる私。
マズいのに、嫌な気分にならない、求めてたのかな…こんなスリルを。
「彼女、帰ってきちゃう…」
「それまでに済ませたらいいじゃん…」
「済ませる」その言葉に、興奮とドキドキを感じてた。
スカートを捲られ、パンツの脇から手マンされるんだけど、
「久し振り?すげぇ濡れてる…」
「やん、、言わないでよ…」
智広と半年以上シていないし、互いに求めていない。
クリやビラビラを擦られる快感に、キュッて足を閉じる恥じらい。
下着を剥ぎ取られたことも気づかず、体をヒクヒクさせながら悶えちゃってた。
こんな感覚に襲われたのも、久し振りだった。
「外出して二十分…帰って来るな…」
「ちょ!雄大!何出してんの!?」
「我慢できねぇの、佳奈美もだろ?こんな濡らして」
「違う!私、セックスしたいなんて一度も…やぁんっ!」
有無を言わさず、少し濡れた程度の私の膣内に、雄大が陰茎にゴムを着けて唐突にハメてきた。
「あふぅぅっ!」
「お、おぉぉ…佳奈美、、すげぇ締まるぅ…」
正常位でハメられ、体の中から響くズニュッズニュッという挿入音。
禁欲レベルでセックスレスだったから、雄大とのセックスに痛みはなかった。
というか、ホントに久し振りだったから、尋常じゃないくらいエッチ汁が染みてたのかな。
「あぅぅっ!うっふぅぅ!」
「奥ほど、、こんな締まるの…?佳奈美、、気持ち良い…」
雄大が気持ち良さそう、智広はそんな顔一度も見せたことがない。
「ごめん、、智広…でも、、」
私の膣内で感じてくれる雄大とのセックスが、こんなに気持ち良いなんて…。
「やぁん!やぁぁぁっ!雄大ぁ…中は、、中はヤメテぇ!」
「わ、分かってる…でも、、佳奈美…セックス最高だわ…」
私に覆い被さって、キスをしながら腰だけ振り続ける雄大。
「だめ!だめぇ!おかしくなっちゃうぅ!らめらってばぁぁ!」
「大丈夫…ゴム着けてるし、、中で…中でイキたい!」
「らめらめぇ!中はやめでぇ!」
陰茎の熱さが膣内から伝わり、射精までもうすぐだと悟ったが、拒否をする方法がない。
「うっぐぅぅ…イク、イクゥ、出るぅぅ!」
「中はヤラぁ!雄大ぁ!やぁはぁぁんっ!」
陰茎先が火傷しそうなくらい滾ってた、もちろん射精したからだろう。
拒否をした、なのに心の中では浸ってた。
雄大とのセックスが、私の体に刻まれていく。
「ごめん…か、佳奈美?」
いつの間にか、涙を流してたみたいで、雄大があたふたしてた。
だけど、この涙は辛さじゃなく、嫌悪でもなく、快感からだった。
「雄大…お願い、、もう一回…抱いてほしい」
私のわがままを受け止めて、雄大は私を抱き寄せる。
智広にはない温かみが、私の性欲を心を満たしていく。
「ただいま〜」
「お帰り〜」
机の下で私は、雄大と手を繋いで温もりを味わい続けた。
智広、彼女さん、ごめんなさい。
雄大に寝取られて気づいた。
雄大にもっと抱かれて、雄大ともっとセックスしたいって。