私たち夫婦はごく普通の性生活を送るタイプでした。
でも、それは妻である私にとって、到底満足しているものではありません。
確かに夫は優しく、愛し方もソフト。
でも、こんな半に押したような性生活は毎日繰り返していると飽きて来てしまうんです。
独身時代のように、男ならもっと強引に出て欲しい、本当はもっと刺激的な夜の営みを夫にも望んでいたのです。
だからといって、夫にも本音を言えることはなく黙っていたのです。
なのよりも既婚者だからと言う理由で、体目的で他の人を探すこともできず昼間夫の留守の時間に一人でアブノーマルなことをしていたのでした。
昼間は私一人で、だいたいはこんなふうにして発散していました。
午後2時頃になると、徐々に気分も気だるくなってきます。
そんな時にロープを使って下着の上から縛りあげたりして、一人SMを楽しんでいました。
夫には当然ながらこんなことを昼間に行うなど知りません。
ロープやSM用の下着類もわざわざ隠して収納していました。
ところがある日のこと、外でみた若い男の子を目にした瞬間にこれまで潜んでいた欲望がムラムラとわきおこって来たのです。
それは自分自身でもなぜそうなったのか理解できないほどの激しい欲情です。
そして、気がついた時にはこれまで禁止していた出会い系にアクセスしていました。
誰でもいい、そんな思いだったのです。
欲望と反してすぐには見つかりません。
私はこの時どうかしていたのでしょう。
ただいまという夫の声にさえ気が付かずに、後方に気配を感じた時にはすでに遅かったのです。
夫が帰宅した時、裸にロープ姿でコートを羽織っていた私、夫にSMの趣味について気が付かれた瞬間でした。
「その格好は?」
「あっいや、あのね、聞いて」
二人ともが予想外の展開に動転していました。
ところが、私が予想した夫の反応とは別に、夫は黙って私の前に立ちながらコートをめくり、裸でロープ姿を見てこう言ったんです。
「自分でやったのか?」
「…」
夫は誰かにやられたのかと心配したようで、そのことについて確認した様子でした。
「そうよ」
「こんな性癖を隠していたなんて」
これが二人のこれからの始まりでした。
「このまま外出しよう」
「え?どう言うこと?」
「君はこう言うのが好きなんだろう?これで外を歩くんだよ」
夫のSが発揮された瞬間でした。妻の羞恥心をあおって楽しんでいるのです。
「そんな…。」
そんなことできないわと思いながらも、一度やってみたいと言う気持ちも湧いていました。
夫と二人だけで道路を歩きながら買い物へ、コートの中は裸にロープが巻かれています。
そんな恥ずかしい格好をしていることを知る夫は、妻の反応を楽しんでいたのです。
帰宅後、彼は急に襲いかかるようにしてコートを脱がせてはロープ姿の私の体をいじり出したのです。
「あっ。やだあ。」
思わず漏れた声、夫はそんな妻の声にも気がつかないという様子でロープの締め付け具合を見ていました。
秘部に食い込むロープ、甘く滴る液、甘いかおり、夫は妻の恥ずかしいそんなものを全身全霊で感じている様子です。
この人、もしかしてこう言うの好きなのかしら。
心中ではこんなふうに勘ぐりながら、私は夫を受け入れていました。
男はみんな狼よなんていう表現があります。
我が家の場合では、男はみんな変態よ、という言葉が適切なのです。
それ以来、私は夫に内緒でS M嗜好を満たす出会いを探す必要もなく、夫が相手をしてくれるようになりました。
例えば休前日の夜は夫と共にデートします。
その時の服装は裸にロープを巻いて、コートを羽織りながら車に乗ったりします。
露出狂の手前、プライベートで二人楽しむ範囲で刺激を楽しんでいます。